【暦のおはなし】3月20日:春分(しゅんぶん)

【暦のおはなし】3月20日:春分(しゅんぶん) 今日はなんの日
今日はなんの日暦のおはなし

【暦のおはなし】3月20日:春分(しゅんぶん)

1年を24等分した暦である二十四節気では、3月5日の啓蟄(けいちつ)の次は4番目の「春分(しゅんぶん)」。3月20日〜4月3日頃を差します。昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼がだんだん長くなっていき夜が短くなる、季節の節目となる日です。『こよみ便覧』には「日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり」と説明されています。昼夜の時間が同じになるという意味ですが、実際には昼夜がちょうど12時間ずつとはならず、昼の方が夜よりも長くなります。
こよみ便欄:江戸時代に江戸で出版された太玄斎(たいげんさい)の著による暦の解説書

*春分とは

春分(しゅんぶん)とは、太陽が春分点(天の赤道を南から北へ横切る点)を通過することを指します。地球は約1年の周期で太陽の周りを公転していて、この太陽の年周運動を天球上で表したもの(太陽の通り道)が黄道(こうどう)です。黄道と天の赤道は天球上の2箇所で交わっていて、春分点(しゅんぶんてん)は太陽が天の赤道を南から北へ横切る点で、春分点を通過するのが春分、その属する日が春分日(しゅんぶんび)で、3月20日または3月21日のいずれかです。

・春分:太陽が春分点を通過した瞬間の時刻をその国の標準時で表したもの。
・春分日:春分が属する日。時差のために国・地域によって1日の違いが生ずる。

*春の訪れが感じられる春分

二十四節気よりさらに細かく区切った七十二候では、春分も3つの季節に分けられます。

■初候/雀始巣(すずめ はじめて すくう):3月20日~3月24日頃
雀が巣を構え始めるころ。スズメは、日本では鳥の大きさ等を比較する場合の基準となる「ものさし鳥」と呼ばれる基本種となる鳥。春から夏頃にかけて繁殖を行い、繁殖前に巣を作ります。巣の材料はイネ科の植物などの繊維状のもので、人の身長よりも高い位置に巣を作ります。生息地は、都市、農村、里などの人の居住域付近で、人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する野生の動物です。人間が住み始めた集落にはスズメも居着き、逆に人間が離れ集落が無人になるとスズメも見られなくなるという傾向があります。

■次候/桜始開(さくら はじめて ひらく):3月25日~3月29日頃
桜の花が咲き始めるころ。サクラの開花時期は、3月下旬から4月半ば頃が多く、俳句等で春を表現する季語に用いられ、桜色と表現される白色や淡紅色から濃紅色の花を咲かせます。日本の代表的な品種のソメイヨシノでは、開花から満開まで1週間で、満開から散るまで1週間、花の見頃は悪天で早まらなければ満開前後の1週間程度とされます。古来から桜は穀物の神が宿るとも、稲作神事に関連していたともいわれ、農業にとって昔から非常に大切なものでした。また、桜の開花は、他の自然現象と並び、農業開始の指標とされた場合もあり、各地に「田植え桜」や「種まき桜」と呼ばれる木があったそうです。日本では桜の開花予想、いわゆる「桜前線」や、開花や満開の宣言が春に話題となります。気象庁では、各地で特定の株を標本木として定めて桜の開花や満開を職員の目視による観測を行っています。標本木の蕾が5輪から6輪ほころびると「開花」したと発表され、「開花宣言」としてニュースに取り上げられます。標本木全体の80%以上のつぼみが開くと、「満開」と発表されます。樹木全体から見た開花具合によって「咲き始め」「三分咲き」「五分咲き」「七分咲き」「満開」「散り始め」などと刻一刻と報道されますが、木々の様子を逐一報道することは、世界から見ても珍しい例なのだそうです。サクラは木を傷つけるとそこから腐りやすい性質を持ち、昔は剪定した部分の消毒も難しかったため、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という諺(ことわざ)もあります。

■末候/雷乃発声(らい すなわち こえを はっす):3月30日~4月3日頃
遠くで雷の音がし始めるころ。春先は夏ほどではありませんが、寒冷前線(かんれいぜんせん)の影響で雷が発生しやすくなります。ただ、正岡子規が「初雷の二つばかりで止みにけり」と詠んだとおり、雷鳴は短く、それほど激しいものではありません。この時季の雷を「初雷(はつらい)」「春雷(しゅんらい)」などと呼びます。季節の変わり目で大気が不安定なため、寒冷前線の通過時に発生する界雷(かいらい)で、雹(ひょう)を伴う事もあります。

*国民の祝日:春分の日

春分の日(しゅんぶんのひ)は、日本の国民の祝日の一つで、祝日法により天文観測による春分が起こる春分日が春分の日となり休日とされます。1948年(昭和23年)に公布・施行された国民の祝日に関する法律によって制定されました。「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」ことを趣旨としています。祝日法上で「春分日」を春分の日とされています。

秋分の日(しゅうぶんのひ)は、春分の日と同じように昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。この日から昼がだんだん短くなっていき、季節は秋から冬へと向かいます。昼と夜の長さがほぼ等しく、太陽が真東から真西へ一直線に沈む春分と秋分の日は、ご先祖様が住んでいる極楽浄土(彼岸)と現世(此岸)がもっとも近づく日とされ、死者や来世を偲ぶ日とされています。そのため、春分の日と秋分の日を中日として前後3日を合わせた7日間のことを「お彼岸」といい、お墓参りをする習慣ができたといわれています。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、春分の日・秋分の日を中心としたお彼岸を境に季節が変わり、寒さや暑さが和らぎ過ごしやすくなります。

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*春分の旬のもの

■果物:甘夏みかん(あまなつみかん)
甘夏みかんは、ミカン科ミカン属の柑橘類で、いくつかの品種がありますが、1935年(昭和10年)頃に大分県の川野氏宅で発見・品種登録された「川野夏橙(かわのなつだいだい)」が大半です。「夏みかん」の枝変わりで、果汁をたっぷり含む果肉の粒はプチプチとした食感で、夏みかんに比べて酸味が少なく甘いのが特徴です。川野夏橙の重さは300~400gくらいで、店頭に並ぶのは2~5月頃。甘夏を選ぶ際は、表面がまんべんなく色付いていて、持った時にずっしりと重いものが良いとされています。基本的に冷暗所での保存が望ましいですが、冷蔵庫に入れる場合は袋に入れるなどして乾燥を防ぎ、野菜室で保存しましょう。食べる際は、皮が厚いため包丁を使ってむくのがおすすめです。

■野菜:筍(たけのこ)
一般的にタケノコといえば、孟宗竹(もうそうちく)のことを指します。市場に出回る多くのタケノコが孟宗竹で、旬は3月から4月ごろ。春の訪れを感じさせるタケノコですが、成長が速くすぐに竹となってしまうため、楽しむことができるのは限られた期間です。独特の香りと味、そして歯応え。たけのこは煮て、焼いて、とさまざまな料理の食材として活躍します。また、食物繊維が豊富で腸内環境を整えるとともに、コレステロールの吸収を抑える働きや塩分の排出を促すカリウムを多く含むなど、動脈硬化や高血圧の予防も期待できるといわれています。黄色の穂先は土から出ていない証拠。穂先は土から頭を出すと光合成し、緑に色を変ええぐ味も増します。また、皮の色が黒に近かったり、緑色がかっていたりするものは日光に当たっているので、あくも強くなります。

■魚介:桜鯛(さくらだい)
桜鯛は3月から6月に獲れる真鯛(まだい)のことです。この時季の真鯛はちょうど産卵期で、身体に栄養が蓄えられて脂がのっていて一番美味しいといわれています。体長は40cm〜60cmのものが多く、旬の時季には雌(めす)の体がほんのりと桜色になり、雄(おす)の体は薄ピンクの斑点が現れ桜の花びらのように見えることから、桜鯛と呼ばれるようになりました。もともと真鯛は「おめでたい」との語呂合わせで、お祝いのときに食べるものというイメージがありますが、桜鯛はさらに「桜」というお祝いのイメージも相まって春の訪れを告げるめでたい魚とされます。ちなみに、片仮名で「サクラダイ」と表記する場合は、15cmほどのハタの仲間の魚を指します。

*春分の時季の大和言葉

うまたゆの由来となった大和言葉には、季節を表す美しいことばが多くありますので、少しご紹介します。

春日遅遅(しゅんじつちち)
「春日」は春の太陽、「遅々」は時間がゆっくり進むこと。春の日の、静かで、のどかなさま。 うららかな春の一日は、ゆっくりと過ぎ、暮れるのも遅いということ。

桜人(さくらびと)
「桜を愛でる人」「花見をする人」のこと。

花衣(はなころも)
昔の女性たちが花見に行く際に着ていた華やかな晴れ着のこと。

桜流し(さくらながし)
春に降る雨のこと。桜の花びらが雨によって流れる様子が美しいさま。

春眠(しゅんみん)
春の夜は短くて、眠り心地よいので、朝になっても起きれないこと。

花曇り(はなぐもり)
桜の咲く季節、空がぼんやりと曇っていて、のどかに見えること。

季節の変わり目である春。花粉や乾燥などによりお肌の不調を感じる方も多いのではないでしょうか。それは「春のゆらぎ肌」といわれるもの。季節の変わり目は紫外線が増え、寒暖差が激しくなります。その急激な気温や気候の変化に肌がついていけず、肌がデリケートになるのだそう。春は新生活をスタートする人も多く、慣れない環境で生活することでストレスが溜まり、自律神経が乱れたり体に緊張状態が続くこともあり、「春のゆらぎ」は肌だけではなさそうです。そんな時でも落ち込んだりせず、まずは早寝早起きを心がけてみましょう。睡眠不足になると、自律神経が乱れてストレスにも弱くなります。また、ウォーキングなど適度な運動には、ストレスを発散させて自律神経を整える効果があります。紫外線対策はしっかりとして、春の日差しを浴びながらのんびり春を楽しみましょう。

 

次の二十四節気は「清明(せいめい)」です。 ≫>≫

≪<≪ 前の二十四節気は「啓蟄(けいちつ)」です。

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