【今日は何の日?】3月17日:春のお彼岸入り

秋のお彼岸 今日はなんの日
今日はなんの日

【今日は何の日?】3月17日:春のお彼岸入り

暑さ寒さも彼岸まで」ということばを聞いたことがあると思います。「厳しい残暑や寒さも彼岸の頃には和らいで過ごしやすくなる」という意味ですが、「彼岸(ひがん)」とはどのような意味があるのでしょうか。日本古来の風習であるお彼岸について、まとめてみました。

*お彼岸とは?

お彼岸は、人間の迷いや苦しみの元となっている煩悩のない世界(あの世)のことで、極楽浄土(ごくらくじょうど)を指しています。お彼岸は、サンスクリット語で「悟りの世界」を意味する言葉です。語源は、パーラミター(波羅蜜多)の漢訳語「到彼岸(とうひがん)」からきています。パーラミターとは「完成する」、「成就する」などの意味があります。煩悩や苦しみから放たれて自由になる、悟りの境地にいくことがパーラミターです。

浄土思想でいう「極楽浄土」(阿弥陀如来が治める浄土の一種、西方浄土)は西方にあり、1年の内で2度、昼と夜との長さが同じになる春分(しゅんぶん)と秋分(しゅうぶん)は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、西方に沈む太陽を礼拝し、遙か彼方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まりといわれています。煩悩の世界である「此岸(この世)」から悟りの世界「彼岸(あの世)」に到着するための修行としてだけでなく、仏道の修行をしていない人も煩悩を無くすために、西に沈む太陽に祈りを捧げていたといわれています。また、昼と夜の長さが等しく、太陽が真東から真西へ一直線に沈む春分と秋分の日は、此岸(この世)と彼岸(あの世)がもっとも近づく日とされ、死者や来世を偲ぶ日としても捉えらています。

年に2回、3月の春彼岸と9月の秋彼岸は、仏教では「極楽浄土に想いをはせ、善行を積むべき大切な時期」だとされていますが、一般的には、お墓参りや御供を行いご先祖様を供養する日となっています。お彼岸は日本独自のものとされ、平安時代に日本で初めて仏教行事としての彼岸会(ひがんえ)が行われました。彼岸会とは、お彼岸の期間に行われる仏事のことです。お彼岸にお墓参りをする習慣が始まったのは、江戸時代中期ごろといわれています。お彼岸にはお墓参りをしてお花や線香をお供えし、ご先祖様に対して日頃の感謝の気持ちを込めて合掌をします。

*お彼岸の日程

春のお彼岸は、春分の日を中日として、前後3日間、合計7日間を指します。一方の秋のお彼岸は、秋分の日を中日とした前後3日間、合計7日間を指します。

■2024年の春のお彼岸
春の彼岸入り:3月17日(日)
中日(春分の日):3月20日(水)
彼岸明け:3月23日(土)
■2024年の秋のお彼岸
秋の彼岸入り:9月19日(木)
中日(秋分の日):9月22日(日)
秋の彼岸明け:9月25日(水)

春分の日と秋分の日は太陽の動きによって決まるため年によって変動があります。太陽の移動する黄道と、(地球の赤道を延長した)天の赤道の交わる点が、春分点と秋分点。太陽がこれらの点を通過する日を「春分日」「秋分日」と呼び、それぞれが春分の日と秋分の日に設定されています。春分の日、秋分の日は、「国民の祝日に関する法律」によって祝日と定められ、春分の日には「自然をたたえ、生物を慈しむ日」、秋分の日には「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」という意味があります。

お彼岸の期間は、浄土へ生まれ変わりたいと願い、布施(ふせ)、持戒(じかい)、忍辱(にんにく)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、智慧(ちえ)という6つの善行(善い行い、善い種まき)を実践する時とされています。この6つの善行を六波羅蜜(ろくはらみつ)といいます。

布施(ふせ):人のために惜しみなく善いことをすること。施す側も、受け取る側も見返りを望んだり、期待をしないこと。
持戒(じかい):自分勝手になるのではなく、常識や道徳をもって自らを戒め、慎みをもって譲り合いながら生活すること。
忍辱(にんにく):辛いことがあっても困難に耐えて頑張ること。
精進(しょうじん):最善を尽くして努力すること。良い結果が得られてもおごらず、更なる向上心を持つこと。
禅定(ぜんじょう):冷静に自分を見つめ、心を静めて平静を保って動揺しないこと。
智慧(ちえ):真理を見極め、真実の認識力を得ること。知識だけではなく、智慧を以て考えること。

こうした徳目(とくもく)は本来なら毎日心掛けるべきなのですが、日頃は忙しくてなかなか実行できないため、せめて春と秋、年に2回は実践しようというのが、お彼岸法要の意味です。

*お彼岸にするべきこと

お彼岸は、ご先祖様の供養を通して仏教修行に触れることで自分自身を見つめ直す機会でもありますので、先祖供養を中心に過ごすのが一般的です。お彼岸を迎えるにあたっては、まずは日頃の感謝を込めて、お仏壇・お仏具の掃除とお手入れを行います。お彼岸期間中にやるべきこととしては、お墓掃除とお墓参り、お仏壇のお参りとお供え、他家へのお参りとお供えの3つがメインです。そのほか、菩提寺があって「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる法要が行われる場合には、そちらにも参加しましょう。

■お墓参り

お彼岸の期間中であればいつでも問題ありませんが、あの世との距離が最も近づく日であることから中日である春分の日・秋分の日を目安にお墓参りに行くのが最適とされています。また、なるべく日が出ている時間帯が望ましいとされているので午前中、もしくは午後の早い時間がいいでしょう。

お彼岸だとしてもお参りの手順に変わりはありません。
お墓掃除をする→お供えをする→お線香を焚いて合掌する→後片付けをする

当日の服装においても、法要などのかしこまったタイミングでない限り、礼服ではなく普段着で構いません。

■自宅の仏壇へのお供え

お墓だけではなく自宅の仏壇にも忘れずにお参りとお供えをしましょう。
お彼岸のお供えとして定番なのは、季節の花、ぼた餅・おはぎ、彼岸団子、季節の果物、故人様が好きだった食べ物、精進料理の6つです。

※季節の花
普段からお供えしているお花ですが、お彼岸時期はより盛大にお供えしましょう。季節の花や故人が好きだった花、または故人をイメージさせるような花を選びます。トゲのある花や香りの強すぎる花、毒のある花などは、仏花としてお供えするのにふさわしくないとされていましたが、最近は気にする方が少なくなったようです。お供え用お彼岸のときに、お墓やお仏壇にお供えする花は、菊やカーネーションが一般的。白い花はもちろん、黄、紫、赤、ピンクといった明るい色合いの花も選ばれています。季節の花や故人が好きだった花、または故人をイメージさせるような花を基準にするとよいでしょう。とげのある花や香りの強すぎる花、毒のある花などは、仏花としてお供えするのにふさわしくないとされていましたが、最近は気にする方が少なくなったようです。

※ぼた餅・おはぎ
春のお彼岸には「ぼた餅」、秋のお彼岸には「おはぎ」をお供えする風習があります。両方とも、蒸した餅米とアンコの同じ素材でつくられる食べ物ですが、春に牡丹の花が咲くことから春のお彼岸のお供えにはぼた餅、秋に萩(はぎ)の花が咲くことから秋のお彼岸のお供えにはおはぎ、とする説が一般的です。秋彼岸のお供えのおはぎは、小さくしとやかな萩の花をイメージして、上品で小ぶりのもの。一方、大きくて豪華な牡丹の花をイメージしたぼた餅は、おはぎより大きいとされています。ほかにも材料となるもち米とうるち米、突き方、つぶあんとこしあんなど、違いについては諸説あります。

※彼岸団子
彼岸団子とは、白い団子を積み重ねたお菓子で、ご先祖様への感謝と敬意が込められています。また、積み重ねる個数にもある程度決まりがあります。基本は「6個」で、人は死後、6種類の世界(六道)のいずれかに生まれ変わるという仏教の考えが元となっています。その6種類の世界から飛び出し極楽浄土に行けるようにという願いが込められた「7個」、極楽浄土に導いてくれる仏様が13人いるという考え(十三仏信仰)に由来した「13個」など、考え方によって供える数には差があります。お彼岸入りに備える団子は「入り団子」、お彼岸明けに備える団子は「明け団子」と呼ばれます。

※季節の果物
「高坏(たかつき)」や「盛器(もりき)」と呼ばれるお供え用の器(仏様への敬意を表す)を使ってお供えします。お供え物はご先祖様などへの敬意と感謝の気持ちを表現するためのものなので、基本的にはお供えしてはいけない果物はありませんが、腐りやすい果物や痛みやすい果物は、お供え物には向きません。そのため、リンゴやメロンなど常温で長持ちする果物がおすすめです。また、故人が生前に好きだった果物をお供えするのもよいでしょう。

■他家へのお参り・お供え

他家へお墓参りやご仏壇参りをされる際には、お供えを持参しましょう。定番のお供え物としては、進物線香や菓子折りなどの日持ちする消えもの、果物の籠盛、ご香典などが一般的です。

お相手との関係性にもよりますが、一般的な相場は通常のお彼岸なら「3,000円から5,000円程度」、故人様が亡くなられてから初めてのお彼岸(初彼岸)なら「5,000円から10,000円程度」とされています。お供えの熨斗の表書きは、忌明け前は「御霊前」、忌明け後は「御仏前」と記載します。「御供」であればシーンを問わず使えます。熨斗の下には、自分の名前を記載しましょう。事前に訪問可能な日程を伺うようにするとお相手にも迷惑になりません。

【今日は何の日?】3月17日:春のお彼岸入り

現代のお彼岸は、本来の仏教色は薄れ、期間中の法要やお墓参りをさすことが多くなりましたが、ご先祖様を敬う気持ちは今も昔も変わりありません。お彼岸の本来の意味を知ると、なぜそのタイミングでおこなうのかもわかってきます。お彼岸への心構えも変わってくるのではないでしょうか。お彼岸は1年の中でも季節が穏やかな時期です。春と秋の年に2回、ご先祖様を偲び、思いを深めてみませんか。

 

→ うまたゆ公式オンラインショップへ

powered by 株式会社たばき

この記事をシェアする

  • LINE
  • Facebook
  • Twitter