【今日はなんの日?】12月25日:クリスマス
10月31日のハロウィンが過ぎると街並みはクリスマスの飾りに彩られます。夜になるとカラフルなイルミネーションが煌びやかで、こどもだけではなく大人も心が弾むようなわくわくを感じられる楽しい時季ですね。では、「クリスマス」とは、そもそもどういうものなのでしょうか。こどものころ「キリストの誕生日」と教わった方も多いでしょう。クリスマスの意味や由来、習慣について、調べてみました。
*クリスマスの意味
「クリスマス」を英語表記すると「Christmas」。「キリスト(Christ)のミサ(mass)」という意味です。「ミサ」はラテン語が由来で、カトリック教会にて行われる典礼(祭儀)のことで、クリスマスはイエス・キリストの降誕(こうたん)を記念する祭のことです。つまり、クリスマスは「キリストの誕生日ではない」ということ。イエス・キリストの誕生日自体が不詳なのだそうです。クリスマスは、キリスト降誕祭、降誕日、聖誕祭、ノエルなどと呼ばれることがあります。
※降誕:神仏・君主・聖人など神聖視される者が生まれること。
*12月25日となった起源
キリストの降誕を祝う日について議論された際、古代共和政ローマ時代の「ローマ暦」において冬至の日とされていた12月25日が、「降誕を祝う日」として次第に定着していったとされています。また、西暦はイエス・キリストがユダヤ人として割礼を受けた日を紀元1年1月1日とされています。イエスはユダヤ人として生まれたので、ユダヤの風習で8日目に神との契約である割礼を受けたとすると、1月1日の8日前は12月25日となります。

*クリスマスの習慣
ヨーロッパやアメリカ州などキリスト教徒が多数派の国々や東アジアでは大韓民国、香港、マカオでも、クリスマスは法定祝日となっています。西欧諸国の多くでは、12月24日(クリスマス・イヴ)から1月1日(元日)までクリスマス休暇が続き、米国では12月25日と1月1日が祝日となっています。日本では日本国憲法が規定する政教分離の原則があるため、特定の宗教の記念日を国民の祝日とすることは難しいそうです。
クリスマスの一般的な習慣としては、プレゼントを贈る、アドベントカレンダーを開ける、クリスマス音楽やキャロルを演奏する、クリスマスカードを交換する、教会の礼拝に行く、クリスマスツリーやリースを飾る、などがあります。クリスマス・イヴ(クリスマスの前日)である12月24日には、サンタクロースがこども達に贈り物をする伝統があります。
※アドベントカレンダー:クリスマスまでの期間に日数を数えるために使用されるカレンダー。12月1日から開始し24個の窓があり、開けるとチョコレートなどのお菓子や小さな贈り物が入っている。毎日1つずつ窓を開けていき、すべての窓を開け終わるとクリスマスを迎える。
*日本のクリスマスの歴史
日本で初めてのクリスマスは1552年で、現在の山口県山口市にてカトリック教会の宣教師らが日本人信徒(キリシタン)を招いて降誕祭のミサを行ったときなのだそうです。その後、江戸幕府の禁教令によってキリスト教が禁止されたので、明治の初めまでの200年以上の間、隠れキリシタン以外はクリスマスを祝うことはありませんでした。日本でクリスマスが盛大に祝われるようになったのは、明治33年頃のことだそうです。大正15年12月25日の大正天皇崩御に伴い、昭和2年に当時の休日法が改定され、大正天皇祭(12月25日)が設定されました。この頃から12月25日が休日となったことで日本でクリスマスの習慣が広く普及したといわれています。昭和3年の朝日新聞には「クリスマスは今や日本の年中行事となり、サンタクロースは立派に日本の子供のものに」と書かれるまでになりました。
1948年(昭和23年)7月20日に「国民の祝日に関する法律」が施行され、大正天皇祭は休日から外されましたが、クリスマスは年中行事として定着し、行事も盛大に行われるようになりました。

*クリスマスツリー
クリスマスツリーはキリストとはまったく関係ないそうです。原型は北欧に住んでいた古代ゲルマン民族の「ユール」という冬至の祭で使われていた樫(かし)の木で、冬でも葉を枯らさずにいる樫は生命の象徴とされていました。このドイツの民をキリスト教に改宗させる試みがなされましたが、樹木信仰が根強かったので、樫を樅(もみ)に変えることでキリスト教化しました。1419年にドイツの信心会が聖霊救貧院にツリーを飾った記録が、クリスマスツリーをクリスマスに飾る行為の最初とされています。イギリスへは1840年にヴィクトリア女王を通じて伝わりました。夫のアルバートがドイツ出身であったため、彼のためにクリスマス・ツリーを飾って見せたといわれています。アメリカ合衆国で最初のツリーは、ドイツ移民によって1746年に飾られました。アメリカで導入された当時は、アメリカ建国当初からいたイギリス系清教徒のアメリカ人から「クリスマスツリーは異教の文化だ」と断じられて、反発されたこともあったそうです。現在では、キリスト教徒が少ない日本のような国でも、この風習は根付いています。現在では、常緑樹に似せられた緑色のプラスチック製のクリスマスツリーが一般的となりました。
*サンタクロース
伝説上の人物とされるサンタクロースは、赤い服で白ヒゲを生やし、恰幅が良く、常に笑顔の老人男性で、白い大きな袋にクリスマスプレゼントを入れて肩に担いでいるイメージです。サンタクロースの原型はオランダの民間伝承の「シンタクラース」、またさらに遡ると古代アナトリアに実在した聖人・ミラのニコラオスだと考えられています。
ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。
このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。
この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた
この逸話が由来となり、「夜中に家に入って、靴下の中にプレゼントを入れる」というサンタクロースの伝承が生まれたといわれています。
煙突から入ることになったのは1822年にアメリカの学者クレメント・クラーク・ムーアがフィンランドの言い伝えを伝承した「聖ニクラウスの訪い」という詩を書いたからと考えられています。
小さい蹄の立てる爪音
引っこめ振り向いて見ると
聖なるニコラウス煙突からどすん
また、ニコラオスは学問の守護聖人として崇められており、教会では聖人として列聖されているため「聖(セント)ニコラオス」という呼称が使われます。これをオランダ語にすると「シンタクラース」。17世紀アメリカに植民したオランダ人が「サンタクロース」と伝え、サンタクロースの語源になったようです。

こどもが大好きなクリスマス。やがて成長すると恋人や友人と過ごすクリスマスになり、家庭を持ってからは家族で過ごすクリスマスになっていきます。一緒に過ごす人や環境が変わってもクリスマスが楽しいイベントであることに変わりはありません。大切な人を思ってプレゼントを選ぶときも、クリスマスに渡す瞬間も、プレゼントを渡した後も、きっと笑顔が満開になっているはず。その時々のわくわくする瞬間をどうか楽しんでくださいね。
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