【暦のおはなし】7月6日:小暑(しょうしょ)

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【暦のおはなし】7月6日:小暑(しょうしょ)

1年を24等分した暦である二十四節気では、6月21日の夏至(げし)の次は11番目の「小暑(しょうしょ)」。7月6日~7月21日頃を指します。梅雨明けが近付き、暑さが本格的になるころです。『こよみ便覧』では「大暑来れる前なればなり」と説明されています。雲間から注ぐ陽射しも日々強くなりこの日から暑中に入ります。小暑から2日過ぎても梅雨に入らない場合は「梅雨入り」の発表は特定できずとされています。実際、1963年の四国地方・近畿地方は梅雨入りの時期が特定できませんでした。これは、太平洋高気圧の勢力が強いために、梅雨前線が四国地方・中国地方・近畿地方・北陸地方から北上して進み、そのまま夏空に突入し、南の高気圧となって次第に南下していったからとされます。小暑を境にして、小暑以降はそのまま「梅雨明け」となります。
こよみ便欄:江戸時代に江戸で出版された太玄斎(たいげんさい)の著による暦の解説書

【暦のおはなし】7月6日:小暑(しょうしょ)

*蝉が鳴き始める、小暑

二十四節気よりさらに細かく区切った七十二候では、小暑も3つの季節に分けられます。

■初候/温風至(あつかぜいたる):7月6日~7月11日頃
熱い風が吹き始めるころ。この時期、北陸等を中心に乾燥した熱い風が吹く「フェーン現象」がありますが、まさにその熱い風です。強い日差しと共に気温が一気に上がっていきます。まだ多くの地方では、暑さより梅雨明けが待ち遠しい時期ですが7月中旬を過ぎると南から北に向け一気に夏が駆け上がります。「温風」とは、梅雨が終わり空が明るくなったころ、南東方面から吹いてくる夏の季節風で白南風(しらはえ、しろはえ)と呼ばれます。対して、梅雨初めの暗い梅雨空に吹く南風は「黒南風(くろはえ)」と呼ばれます。

■次候/蓮始華(はすはじめてひらく):7月12日~7月16日頃
蓮(はす)の花が開き始めるころ。蓮の花には、午前中に咲いて午後にはしぼむ、という特性があります。3日間咲いたりしぼんだりを繰り返し、4日目には花びらをパラパラと落としてしまう、とても儚い花です。お寺の本堂などで、蓮の花の絵や、蓮の花をモチーフにした飾りなどを見かけるように、蓮が仏教では極楽の花とされてきました。お盆の時季には、生花店でも蓮の花が並びます。蓮の生えている沼の下の泥には、蓮の地下茎である蓮根が横向きに広がっています。蓮は、種を通じて子孫を増やすこともできますし、この地下茎を通じても繁殖することができるのです。「蓮根」と書いてレンコンですが、正確には地下茎であり、実際は地下茎からまた根が生えています。花が終わって花びらが落ちた後、たくさんの実を包んだ蜂の巣のようなグリーンの花托(かたく)が現れます。この花托部分が蜂の巣のようであることから、「ハチス」と呼ばれていたものが、ハスに転じたという説があります。また、「蓮」という漢字は、ハスの種子が連なるようにしてなることから、草冠に連なるで「蓮」となったそうです。

■末候/鷹乃学習(たかすなわちわざをならう):7月17日~7月21日頃
5月〜6月にかけて孵化したタカのヒナが、空中での飛び方や獲物の狩りの仕方を学び始めるころ。巣の中でバタバタしてみたりちょっと冒険してみたりしながら、巣立ちに備えます。鷹は、群れずに単独で果敢に狩りをして獲物を捕らえて生きていくという宿命と習性を背負って、この世に生まれてきます。したがって、他の鳥のように飛び方を学ぶだけではなく、独りで獲物を探して捕えることを覚えなければ、生き抜いていくことはできません。そのために、鷹は優れた飛翔能力を有しており、空中を自由自在に飛び回ることができ、あらゆる状況に対処しながら飛ぶ技術を持っています。鳩や鴨など中小型の鳥類、鼠・兎などの小型哺乳類を、空中と地上とを問わず捕獲することができますが、自分より大きく重い獲物にも果敢に挑みます。鷹は、「能ある鷹は爪を隠す」ともいわれますが、知能指数が高いことでも知られ、学習能力が高く、また忍耐力も持ち合わせています。親から細かく手ほどきを受けなくても、その本能や習性の下、失敗も繰り返しながらも、自ら試行錯誤を重ねながら学んで、一人前の鷹へと成長を遂げ、「独り立ち」をしていきます。

【暦のおはなし】7月6日:小暑(しょうしょ)

*小暑の旬のもの

■果物:桃(もも)
モモの旬は6月頃から9月頃まで。7月頃が出荷の最盛期です。日本の桃の元祖は岡山県の「白桃」で、この白桃を改良して「白鳳」や「浅間白桃」、「あかつき」などの多彩な品種が誕生しました。ジューシーでなめらかな食感の日本の桃は、世界でも評価されるほどの逸品です。桃の食物繊維には整腸作用のあるペクチンが豊富なので便秘改善に効果が期待できます。便秘は肌荒れやストレスにもつながるので、美容効果としてもよいでしょう。カリウムは血圧を下げる作用があるので高血圧予防としても有効。特に大腸がんの予防には食物繊維の摂取も効果があるのでおすすめです。また、冷え性や二日酔いによいとされるナイアシンも比較的多く含まれています。ポリフェノールの一種であるカテキン類も含まれ、がん予防や老化抑制にも期待できます。桃の場合、表面のうぶ毛を洗い落とし、皮ごと食べることでよりたくさんの栄養を摂れるそうです。

■野菜:とうもろこし
トウモロコシの旬は5月頃から9月頃まで。7月頃が出荷の最盛期です。トウモロコシには頭の先に茶色い「ひげ」のようなものが生えています。じつはあのひげはとうもろこしの「めしべ」に当たり、その本数は実(粒)の数と同じになっているのです。よく観察すると1つひとつの粒からめしべが伸びているのがわかります。とうもろこしの名前は、中国の「もろこし」という植物に似ていたことが由来とされます。そして舶来品によく使われていた「唐(とう)」の文字をくっつけて「とうもろこし」となりました。また、元々もろこしは「蜀黍」と書かれるため、とうもろこしだと「唐」をくっつけて「唐蜀黍」になるはずですが、漢字では「玉蜀黍」と書きます。その理由は、「唐」の部分を、とうもろこしの別名「玉黍(たまきび)」の「玉」に替えたからだそうです。とうもろこしには高血圧予防によいとされるカリウムや、カルシウムと結合して骨を丈夫にする作用のあるリンが多く含まれます。またビタミンB1はエネルギー代謝を助け、疲労回復によいとされます。またコレステロールを下げる働きのあるリノール酸や、疲労回復に効果のあるアスパラギン酸も含まれています。

■魚介:鮎(あゆ)
日本の代表的な川魚であるアユの旬は6~8月。資源保護のために11~5月は禁漁となっており、獲れるのは6~10月まで。その中でも7月の若アユは骨までやわらかく、美味とされます。各地で稚魚の放流が行われており、琵琶湖の稚魚放流が有名です。アユの語源は、秋の産卵期に川を下ることから「アユル」(落ちるの意)に由来するとの説や神前に供える食物であるというところから「饗(あえ)」に由来するとの説など諸説あります。また、現在の「鮎」の字が当てられている由来も諸説あり、神功皇后が肥前国松浦郡の玉島川でアユを釣って戦いの勝敗を占ったとする説や、アユが一定の縄張りを独占する(占める)ところからつけられた字であるという説などがあります。アユという意味での漢字の鮎は奈良時代ごろから使われていましたが、当時の鮎はナマズを指しており、ほとんどがアユを年魚と表記しています。アユは清らかな水の流れに銀鱗(ぎんりん)を躍らせる、そのすらりとした容姿の美しさ、香気溢れる食味のよさからことから「清流の女王」とも呼ばれています。

*小暑の時季の大和言葉

うまたゆの由来となった大和言葉には、季節を表す美しいことばが多くありますので、少しご紹介します。

暴れ梅雨(あばれつゆ)
梅雨が明けるころに長く激しく降る雨の様子。

洒涙雨(さいるいう)
七月七日、七夕の夜に降る雨。彦星と織姫が年に一度会った後の、別れを悲しむ涙が雨になったものとも、逢瀬を妨げる雨のことを指すともいわれる。本来は旧暦の七月七日の雨。

【暦のおはなし】7月6日:小暑(しょうしょ)

小暑のころの風習として、暑中見舞い。元々は暑い夏におけるお相手の健康を気遣うことを目的とした夏の便りのこと。小暑から立秋(8/7頃)の前日までを目安に送り、その期間を過ぎてからは残暑見舞いとして送ります。

そして、夏のご挨拶といえばお中元。お中元の起源は、中国古来の道教の「三官大帝」の誕生日である「三元(さんげん)」の内、「中元(旧暦7月15日)」生まれの神は人の罪を許してくれるという言い伝えがあったことから、中元の日には贖罪(しょくざい)のための行事が行われ、その行事の一環として、近隣の人たちに贈り物をしたことが中元の起源になったといわれています。

また、日本の仏教では、同じく夏の時期に先祖の供養を行う「盂蘭盆(うらぼん)」という行事があり、道教の教えにくわえて、中元と盂蘭盆という2つの行事が合わさって、ご先祖様へのお供えものを分かち合う「共食(きょうしょく)」という慣習として広まりました。やがて故人だけでなく親の無病息災を祈って贈り物をする慣習や、商人がお得意先に粗品を配る慣習などが混ざって、この時期に、「お世話になっている人や目上の人に、感謝の気持ちを込めて贈りものをする」という今のお中元の文化になったといわれており、お中元には食べ物を贈ることが多くなったと考えられています。

お中元の贈り物として、冷たいアイスや季節のフルーツを味わえるゼリー、さっぱりとした水羊羹や葛餅など清涼感のあるお菓子など、夏らしい品物が人気です。感謝を伝えたいお相手に喜んでいただける品を贈ってみてはいかがでしょうか。

 

次の二十四節気は「大暑(たいしょ)」です。 ≫>≫

≪<≪ 前の二十四節気は「夏至(げし)」です。

 

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